必要な空白?

 気が付けばすでに2月も終わりそうなんですが。

 2月はとにかくセルセラ3章のプロットを練り直すぜ! と試しに休みを1日これだけに費やしたんですが。

 何も思い浮かばなかった。

 ……ってこのバカ! ただ休み一日無駄にしただけじゃねーか! バカ! 本当にバカ!

 壁に手をついて猿のように反省しながら考えたのですが、この話に関してはまだシリーズとしても3章と始まったばかりでキャラクターの性格を万全につかめていないところに少しぐらい個性を見せて活躍させなきゃいけない新キャラをぶちこみ更にこの話1度限りのゲストをかなり投入しなければいけなくて……つまり、頭の中だけで考えるに限界があるなこれは!(気づくのが遅い)

 1章も2章も一度書いてアップしてしまってから改稿という迂闊さだったので3章くらいはきっちりプロット詰めてから書き出したい、とこの2年体調不良の中で考えていたわけですが、実際にはあまり自分自身に馴染んでいないゲストキャラの動きを頭のなかだけでまとめるのは無理だと。

 自分で書くはずのキャラがまだつかめていないからこそ、書くべきだとわかりました。
 具体的にこっちの方向に話を進めたい、そこでこのキャラはなんと言うだろうか、こうだな!? いや違うこれじゃダメだ! 書き直し!! と。
 執筆上の細かな失敗を実際に文章を書くことで具体的に積み上げないと小説って完成には向かわないんだなと……。

 一遍出してからの改稿は確かに非合理的・非効率的過ぎるんですが、完成度を上げるにはやはり何度かある程度書いてはボツにし、書いてはボツにする作業って必要なんだなって……。

 それを読んでる側に悟らせず私は最初からこうした完成形でお出しできますともおほほほと水面下で努力して書ければ良かったんですが、不器用な自分には無理でした。ああああああ。

 そしてまだ続きがあるのですが、そこで完全に休みを1日無駄にした――!! って思っていた後からその日に考えたかった3章のキャラたちの性格やら思考やら発言やら、それを受けて例えばこういう場面だったらこのキャラはどういう反応をするか、あるいはさせなきゃいけないのかの方向性がちょっとずつ見えて決まってきました。日常生活の合間に。

 ええええええ。休み一日使って悩んでいた日に思い浮かべば、その場でプロットの練り直しに行けたのに。

 しかし、これは一日何も思い浮かばず無駄にしたからこその反応だよな、と。
 これじゃダメだと自分の限界を振り返って受け止めた次の瞬間から、ようやくやるべきことがわかってくる……。

 なんともままならない状態ですが、そういうことなんだなって……。

 頭の中で構想するだけじゃなく実際に手を動かして文章を生み出し、そのうちの不完全な部分を、苦労して書いた部分であっても自分自身で却下する。

 今日適当に決めれば適当に何か書けるかもしれないけれど、キャラや書くべきものを理解していないなと自分で気づいたら、一度きっちり諦めて、もっと良いものを目指す。

 失敗は成功の母とはよく言ったもの。とにかく一度書かなければならない。そしてそれを自分の手で破壊して修正する。その作業を地道に繰り返すことでしか本当に書きたかった世界は完成しない。

 頭の中だけできっちり完全なプロットを組み、そこに適切な肉付けをして作品を完成させる。

 そういうことができるんじゃないかと思っていました。違った。

 書かない、まだこの世に存在しないものを却下はできない。
 書いて、この手で生み出してからでなくてはその価値を判定することは自分自身でもできない。

 苦労してある程度作品としての形をとらせた我が子を、不出来子そのものよと一度殺し、その身を解体した肉を粘土のようにこねて自分の書きたい作品の本質を掴まなければ、本当の意味で作品を産み落とせはしないんだなって……。

 と、いうわけでいったん方針をもとに戻すことにします。
 やっぱりある程度書いてそれに自分でダメ出しを繰り返すことで完成に近づけます。

 もともとはプロット時点で練り上げ、それをもとに下書を書き、最後に清書という3段階作業になる構想でしたが、前2つはやっぱり一緒にして、それを必要に応じて繰り返して下書が出来たら清書に入ります。

 2月中にプロット、3月中に下書完成くらい行きたかったんですが、2月3月使ってプロットと下書を行き来しようかなと。

 このシリーズはとにかく他の話と比べて完成度を上げたいというのが目標にありますが、そのせいで他にはない苦労をし、しかしそれによりまだまだこの歳になって教えられることも多い。

 小説自体はなんらかの形で死ぬまで書き続けると思うんですけど、私の体力考えると長編に関してはこれが最後になる可能性を考えなければいけないと思うのでなかなか妥協ができませんね。だからって神作ができるわけでもないんですが。

 閑古鳥鳴いてるのをいいことに、もう少しばかり内側でもだもだしております。