二次創作は「考察」の結果ではなくただの「感想」

(これも以前別の場所に投稿した呟きのサルベージ)

Twitterのお勧めで見たとある方の呟きから気づかされたけど、そういうことだったんだな……! 大事なことなのでこっちにも書いておこう。

二次創作はその二次創作者自身にも「解釈違い」が発生する。
「解釈」は基本的に「考察」が完成した段階、できるだけ作品の本義や正しさに近づける努力をしてから本来出すものであって、自分の好き勝手に作品を歪んだ目で見ながらそれに対し「解釈」や「考察」という言葉を使うと意味がずれるし受け入れがたい。

一方で「感想」や「鑑賞」は基本的に自由なものである。
じゃあ二次創作の性質ってこっちじゃん(二次創作始めてから20年目くらいの気付き)。
読者としての個人のバイアスを完全に発揮し、むしろ作品として消化する。
作品の正しい「解釈」は放り出して、作品に対する自分の執着や性癖をそのままぶつける。

「俺はこういうものが見てえんだよ」を一言ではなく作品の形に変換しただけだから、「考察」じゃなくて「感想」だわこれ。

二次創作は「考察」の結果ではなく「感想」そのもの!

そうなると二次創作を「これがあなたの解釈(考察)なんですね!」と言われるといや違くて……それは私が見たいものであって私自身にも解釈違いで……というすれ違いが発生するけれど、

「これがあなたの解釈(感想)なんですね!」と言われるとまああながち間違ってもない、ような?

世の中には「感想」と「考察」の区別がつかない人が結構いるらしい。そういう人にとっては「解釈」=「感想」のようである。
一方二次創作者は作品形成過程で必然的に「考察」と「感想」の分離が終了しているから「解釈」=「考察」なんだよね。

うーん、凄い納得した。

「考察」は正しさの追求だから論議的な意味では殴り合うけど本質的な結論は殴り合っちゃダメだろ一致させろ、というややこしいものだけど。
「感想」は個人の想いだから全員正しくて一致させる意味はまるでなく本来他人の感想を否定する必要はないんだけど、己の性癖そのものだから必要なんか関係あるか! その性癖は受け入れられない! って殴り合いがむしろ積極的に発生する(真顔)。

今までなんかしっくりする表現がなく実情と違う勘違いをされがちな二次創作者の生態について、ある意味これほど的確に言い表せる言葉もないな。

二次創作は「感想」です!