荊の墓標 外伝 荊の墓標 SS 荊の墓標 Short Story 王様の趣味 王様の趣味 その1 コンコン、とノックをし、許可を得て彼はエヴェルシード国王シェリダンの寝室へと足を踏み入れた。 「シェリダン様」 「ああ、クルスか。なんだ?」 シェリダンは彼の顔を見てそう... 2024.09.03 荊の墓標 外伝
荊の墓標 外伝 神聖なる悲劇 02 神聖なる悲劇(2) 008 運命の巫女サライを味方に引き入れたことによって、戦況は大きく変わった。 「ロゼッテ様、カルマイン軍から使者が」 「頭領、ルミエスタに駐屯する第一軍隊がゼルアータに叛旗を翻したと」 「巫女を奪還した功績により、セ... 2024.09.03 荊の墓標 外伝
荊の墓標 外伝 神聖なる悲劇 01 神聖なる悲劇(1) 001 薔薇の花が燃えている。庭園は炎に包まれている。一つの大陸を制覇した国が終わりを告げようとするその瞬間に、極上の紅が滑り込む。 それは夢のような光景だった。 「なん……だ?」 彼がその部屋に足を踏み入れた時、... 2024.09.03 荊の墓標 外伝
荊の墓標 外伝 薔薇の闇は深く 03 薔薇の闇は深く(3) 009 「なんだか、こうして一緒に歩くのも久しぶりだな」 王城の漆黒の床に赤い絨毯を敷かれた廊下を歩きながら、ヘンリーは隣に並ぶアウグストにそう話しかけた。その様は楽しげで、表情は嬉しげだが、そんな彼ら二人の腕は、仕... 2024.09.03 荊の墓標 外伝
荊の墓標 外伝 薔薇の闇は深く 02 薔薇の闇は深く(2) 005 大きな獲物に罠を仕掛けるには、役に立つ手駒が必要だ。 「このたびは我らがローゼンティアにご足労頂き……」 「能書きは結構。さっさと本題に入ろうではありませんか」 特にどこかの国と問題を起こすということもない... 2024.09.03 荊の墓標 外伝
荊の墓標 外伝 薔薇の闇は深く 01 薔薇の闇は深く(1) 001 皇暦三〇〇二年。 「ところで、アウグスト=カルデール公爵。 もしお前に、愛して愛してとっても愛してやまないのに、決して自分とは添い遂げない相手がいたとしたらどうする?」 「は? いきなり何の話です、ドラクル様... 2024.09.03 荊の墓標 外伝