小説(全年齢)

Pinky Promise

Pinky Promise 130

第6章 真理の剣 22.怪物の正体 130  ついに探偵は手段を選ばず、真実に挑むことを選んだ。 「とにかく、犯人が誰かさえ分かれば殺害方法にも推測がつけられる」 「強引だな。探偵がそんなことでいいのか?」 「現場の捜査なんて案外そんなもの...
Pinky Promise

Pinky Promise 129

第6章 真理の剣 22.怪物の正体 129 「“グリフォン”……!」 「俺のことを知っているのか、坊主」  テラスの呟きに反応しながら、赤毛の男が近づいて来る。 「ニセウミガメとハートの王を倒したのがこんなガキ共とはなぁ。坊主、お前ハンプテ...
Pinky Promise

Pinky Promise 128

第6章 真理の剣 22.怪物の正体 128 「今日は帰った方がいいよって言ったのに。そんなに青い顔をして。自分の魂を砕いて呪詛の媒体に使うなんて無理をして、身体がもつはずがないのに」 「……君は、まさか」  廃ビルの中に倒れ伏す睡蓮教団の男...
Pinky Promise

Pinky Promise 127

第6章 真理の剣 22.怪物の正体 127  ――何度も何度もあの日を夢に見た。  両親が死んだ――殺された日の記憶。  紅い炎と黒い煙が彼らを包んだ。  鈍く鋭く、種類の違う痛みが体中にいくつも絶え間なく襲ってくる記憶と、 脳裏に焼き付く...
Pinky Promise

Pinky Promise 126

第6章 真理の剣 21.赤の王の葬送 126  広大な帝都にも、闇はある。否、広大な都だからこそと言うべきか。  都市計画の失敗で放棄された廃墟街。住む人のいない作りかけの住宅地はコンクリートの色も寒々しい。  こういった場所は、あらゆる犯...
Pinky Promise

Pinky Promise 125

第6章 真理の剣 21.赤の王の葬送 125  怪盗ジャックとその相棒料理女は、睡蓮教団の起こした誘拐事件を解決するべく、文字通り帝都を奔走していた。 犯人を捕まえるのはともかく、人質だけは何としてでも助け出さねばならない。 「天気が悪くな...
Pinky Promise

Pinky Promise 124

第6章 真理の剣 21.赤の王の葬送 124  怪盗ジャックは白い星、辰砂の魂の欠片を集める。  怪人マッドハッターは黒い星、背徳神の魂の欠片を集める。  魂の欠片を集めれば、それだけ能力が上がる。睡蓮教団に対抗するには、邪神や創造の魔術師...
Pinky Promise

Pinky Promise 123

第6章 真理の剣 21.赤の王の葬送 123  ――睡蓮教団はハンプティ・ダンプティの正体に辿り着いたのだろうか?  怪盗たちに嫌疑がかけられ、睡蓮教団の狙いを知った夜。彼らは今後の方針について話し合った。 「アリス」  今アリスたちに何が...
Pinky Promise

Pinky Promise 122

第6章 真理の剣 21.赤の王の葬送 122  教室は不穏な熱狂で満ちていた。  普段の怪盗の犯行による熱狂とは違う。先日の二大怪盗対決でどちらが勝った負けたの議論の決着もつかないまま、今日はその話題で持ちきりだった。 「ねぇ、聞いた? 今...
Pinky Promise

Pinky Promise 121

第6章 真理の剣 21.赤の王の葬送 121  黒い星、白い星と呼ばれる力の源。  かつて、背徳神と創造の魔術師であったものの魂の欠片。  彼らの記憶、精神、力は断片的なものであっても、星を宿す人間に強い影響力をもたらす。  ある者はそれ故...