小説

Pinky Promise

Pinky Promise 126

第6章 真理の剣21.赤の王の葬送 126 広大な帝都にも、闇はある。否、広大な都だからこそと言うべきか。 都市計画の失敗で放棄された廃墟街。住む人のいない作りかけの住宅地はコンクリートの色も寒々しい。 こういった場所は、あらゆる犯罪の温床...
Pinky Promise

Pinky Promise 125

第6章 真理の剣21.赤の王の葬送 125 怪盗ジャックとその相棒料理女は、睡蓮教団の起こした誘拐事件を解決するべく、文字通り帝都を奔走していた。犯人を捕まえるのはともかく、人質だけは何としてでも助け出さねばならない。「天気が悪くなりそうだ...
Pinky Promise

Pinky Promise 124

第6章 真理の剣21.赤の王の葬送 124 怪盗ジャックは白い星、辰砂の魂の欠片を集める。 怪人マッドハッターは黒い星、背徳神の魂の欠片を集める。 魂の欠片を集めれば、それだけ能力が上がる。睡蓮教団に対抗するには、邪神や創造の魔術師の力が必...
Pinky Promise

Pinky Promise 123

第6章 真理の剣21.赤の王の葬送 123 ――睡蓮教団はハンプティ・ダンプティの正体に辿り着いたのだろうか? 怪盗たちに嫌疑がかけられ、睡蓮教団の狙いを知った夜。彼らは今後の方針について話し合った。「アリス」 今アリスたちに何ができて、何...
Pinky Promise

Pinky Promise 122

第6章 真理の剣21.赤の王の葬送 122 教室は不穏な熱狂で満ちていた。 普段の怪盗の犯行による熱狂とは違う。先日の二大怪盗対決でどちらが勝った負けたの議論の決着もつかないまま、今日はその話題で持ちきりだった。「ねぇ、聞いた? 今朝のアレ...
Pinky Promise

Pinky Promise 121

第6章 真理の剣21.赤の王の葬送 121 黒い星、白い星と呼ばれる力の源。 かつて、背徳神と創造の魔術師であったものの魂の欠片。 彼らの記憶、精神、力は断片的なものであっても、星を宿す人間に強い影響力をもたらす。 ある者はそれ故に高い能力...
Pinky Promise

Pinky Promise 120

第5章 パイ泥棒の言い分20.揃わないピース 120 アリスと怪盗ジャックの同盟、ヴェイツェの体調不良にフートの物思い。 ――何かが動き出している。 ヴェイツェは相変わらず体調を崩しがちで、フートも悩んでいる様子を多く見せるようになった。 ...
Pinky Promise

Pinky Promise 119

第5章 パイ泥棒の言い分20.揃わないピース 119「それで、倒れた原因は何なのよ」「ただの不摂生で立ち眩みを起こしただけだよ。心配はいらない」「とてもそうは見えなかったけど」 ――ヴェイツェが倒れた翌日。 今日はエラフィとレント、ヴェイツ...
Pinky Promise

Pinky Promise 118

第5章 パイ泥棒の言い分20.揃わないピース 118 ――ある日のこと。研究室に教材を届けに行って、ダイナとたまたま二人きりになる機会のあったギネカは、思い切って彼女に尋ねてみた。「あの……ダイナ先生」「何? どうしたのマギラスさん」「先生...
Pinky Promise

Pinky Promise 117

第5章 パイ泥棒の言い分20.揃わないピース 117「それでフートお兄さんはいないんだ。ふーん」 ルルティスとムース、カナール、ローロ、ネスルたちと入れ替わりで戻ってきたアリスたちに、エラフィが事情を説明する。「もう、一体なんだってのよ。ヴ...