小説

Pinky Promise

Pinky Promise 036

第2章 歪む鏡の向こう側6.アリスの冒険 036 無事に仕掛けを作動させ、隠し通路を通ってきたアリスは、ひとまずカナールとネスルと合流した。「おい、お前ら危ないぞ! こんな階段の近くにいたんじゃすぐに奴らに見つかっちまう!」「アリスちゃん!...
Pinky Promise

Pinky Promise 035

第2章 歪む鏡の向こう側6.アリスの冒険 035「大人しくしてろ! 刃向かう奴は撃ち殺すぞ!」「きゃああああ!」 拳銃を持った迷彩服の男たちが、彼らに銃を向ける。「まさか、ニュースの――」 ギネカの低く抑えた囁きに、アリスもハッと気づいた。...
Pinky Promise

Pinky Promise 034

第2章 歪む鏡の向こう側6.アリスの冒険 034 アリスたちが階段を昇りきると、ちょうどやってきた高等部生組と合流した。小等部組が地下一階を調べ終えたように、高等部組は一階フロアの探索も終わり下に降りるつもりだったらしい。「あ!」「お前ら無...
Pinky Promise

Pinky Promise 033

第2章 歪む鏡の向こう側6.アリスの冒険 033 ヴェルムとヴァイスは、公園の敷地内に併設されている遺跡の管理事務所を訪れた。 観光地であり重要文化財の一つでもある遺跡なので、当然管理人が常に置かれている。博物館の隣にひっそりと建っている小...
Pinky Promise

Pinky Promise 032

第2章 歪む鏡の向こう側6.アリスの冒険 032「おい! みんな大丈夫か?!」 一階通路の途中にぽっかりと口を開けた落とし穴。アリスは咄嗟にすぐ隣にいたカナールを抱き寄せて着地した。 シャトンはさすがに危なげなく着地し、テラスもフォリーとお...
Pinky Promise

Pinky Promise 031

第2章 歪む鏡の向こう側6.アリスの冒険 031 幽霊退治の選択が消えた以上、彼らの目的は一つに絞られる。「お宝探し!」「きんぎんざいほう見つけるぞ!」 子どもたちはリュックサックを背負い直すと、気合十分に歩き出す。彼らの心はすでにまだ見ぬ...
Pinky Promise

Pinky Promise 030

第2章 歪む鏡の向こう側5.ダイナの翻弄 030 ミラーズ遺跡。通称鏡遺跡と地元住民に呼ばれるその遺跡は、エメラルドが帝都と定められた頃より開かれた観光スポットの一つである。 ディアマンディ帝国の首都エメラルドは、その面積に中程度の国が一つ...
Pinky Promise

Pinky Promise 029

第2章 歪む鏡の向こう側5.ダイナの翻弄 029 週末の土曜。休日の朝っぱらから、机の上に並べられた細かな部品や工具。ヴァイスは精密ドライバーを握って、小さな部品の螺子を締めている。「ヴァイス、何作ってんだ?」「ん? これか。これはお前たち...
Pinky Promise

Pinky Promise 028

第2章 歪む鏡の向こう側5.ダイナの翻弄 028 ジグラード学院高等部のとある教室。もう大多数の生徒が部活に出かけたり帰宅して人が少なくなった中、一つの集団だけが机を寄せて額を突き合わせてまだ残っていた。 この春から二年生になった彼らは、始...
Pinky Promise

Pinky Promise 027

第2章 歪む鏡の向こう側5.ダイナの翻弄 027 ヴァイスの家を辞して、ヴェルムは現在自宅として使っているマンションの一つに戻った。 ヴェルムの母親が帝国有数の富豪の娘だった関係で、両親が亡くなった際にヴェルムへも多額の遺産が遺されている。...