小説(全年齢)

Pinky Promise

Pinky Promise 150

第7章 黄金の午後に還る日まで 25.赤の女王の夢 150 「久しぶりだね。――“赤の女王”よ」  レジーナの言葉に、アリスたちは物陰に隠れながらダイナを凝視する。 「赤の女王……?」 「聞いたことのないコードネームだ」  それでもコードネ...
Pinky Promise

Pinky Promise 149

第7章 黄金の午後に還る日まで 25.赤の女王の夢 149  日が暮れて月が昇り、夜が――彼らの時間がやってくる。  闇の住人たちは、街の方々に配置している監視からの報告により、一人の女が教団のことを嗅ぎまわっていると聞かされた。  女は教...
Pinky Promise

Pinky Promise 148

第7章 黄金の午後に還る日まで 25.赤の女王の夢 148  テラスが情報屋として残した資料を基に、彼らは作戦を立てる。  それは睡蓮教団の様々な悪事の証拠。ハートの王と対峙した際に、テラスが彼から盗み出した情報だ。  睡蓮教団の幹部たちは...
Pinky Promise

Pinky Promise 147

第7章 黄金の午後に還る日まで 25.赤の女王の夢 147  怪しげな暗い部屋。窓はなく、照明も限られている。  棚に並ぶ何の生き物かもわからない頭骨と標本。奇怪な絵画に血塗られた魔法陣。飾られた蝋燭は人の手の形をしていた。――“栄光の手”...
Pinky Promise

Pinky Promise 146

第7章 黄金の午後に還る日まで 25.赤の女王の夢 146 「学校の方、しばらく休暇を頂いたんです」 「へ?」  いつもの夕食の席、突然のダイナの言葉にアリス、ヴァイス、シャトンの三人は目を丸くした。 「休暇って……授業を長く休むの?」  ...
Pinky Promise

Pinky Promise 145

第7章 黄金の午後に還る日まで 25.赤の女王の夢 145  無数の硝子玉の瞳が見つめてくる。数々の人形が並ぶ、ここは彼らの根拠地。 「さすがの仕事ぶりだなぁ、赤騎士。俺たちを散々煩わせてくれたハンプティ・ダンプティを殺るとは」 「まぁな」...
Pinky Promise

Pinky Promise 144

第6章 真理の剣 24.神の名の下に 144  アリスたちは三月兎と手を組むことになった。  眠り鼠ことムースを含めて、仲間が二人増えた。  そして彼、ザーイエッツは“フート=マルティウス”としてしばらくジグラード学院に通うらしい。 「なん...
Pinky Promise

Pinky Promise 143

第6章 真理の剣 24.神の名の下に 143  日常が戻ってくる――。 「ようやく学校も再開、か。でも……」 「うん……やっぱり寂しいね」  人数の減った教室。  高等部のどこにもいないヴェイツェ=アヴァール。  エラフィとレントは他の者た...
Pinky Promise

Pinky Promise 142

第6章 真理の剣 24.神の名の下に 142 『駄目だよ、お兄さん』 「テラス君……?」  怪人マッドハッター……否、フート=マルティウスは仮面の下で目を瞠る。  自分は夢でも見ているのだろうか? これは本当に現実なのか? 「どうして……?...
Pinky Promise

Pinky Promise 141

第6章 真理の剣 24.神の名の下に 141 「ザーイエッツ……!」  この十年間、探し続けた人がいた。  駆け寄ってきたムースをザーイエッツは抱きしめる。  彼の姿は、十年前に見知っているそのままだった。この十年どこにいたのか、何をしてい...