荊の墓標 26

147*

 寝台の中、腕の中に閉じ込めた人の、白い髪を弄ぶ。
一房を持ち上げて口づけると花の香りがする。それから鮮やかな血の匂いと。さらさらと指どおりのよい白銀の髪を手で梳いて、人形にするように、引っ張った。残る片手は彼の腰に回して、動きをやわらかに抑え込む。そんなことしなくても、両腕に枷を嵌めたこの状態じゃ逃げられないだろうが。
「ねぇ、片目が見えないってどんな感じ?」
 ロゼウスの左目を覆う眼帯の上から、瞼に口づける。先日傷つけたその場所への刺激に、残る右目も不愉快そうに歪む。
「不安だ。視界が狭まるし、遠近感がない。その分残った右目を酷使するから、眼が疲れる。死角が増えた分、反応も遅れる」
 つらつらと片目の不便を訴えた彼に、そう、と微笑む。
「理想どおりじゃん」
 舌を伸ばして、頬を舐めた。傷ついた左目の周辺に触れられるのはまだ怖いらしく、一瞬びくっと震えた体が可愛らしい。
 どうせなら何も見えなければいいんだなどと嘯いて、閉じられた右目の瞼に今度は口づける。顔を触り舌を伸ばす程に、ロゼウスの表情が険しくなる。抵抗ができない今だからなおさらだろう。
 綺麗な綺麗なお人形。ヴィルヘルムをただ満足させるためだけの、大事なお人形。
 そうだよ、人形に心なんて望むから間違っていたんだ。
「ロゼウスが悪いんだ」
 眼帯の上から左の瞼に手を当てて断言する。
「せっかく気を許したのに、俺を裏切ろうとするから」
 ぱちりと開けられた瞳は血の色をしている。深い紅。
「……裏切るも何も、俺は元からお前の部下でも仲間でもない」
「そうだよね。お前はただの俺のお人形だ」
 ああ、だからやっぱり、誰も信用しちゃ駄目なんだ。期待しちゃいけないんだ。
 あの時、ヴィルヘルムがロゼウスの膝に顔を埋め、眠りに身を落としている間、何の夢を見ていたのかもう覚えていない。ただ、首筋にぴりりと感じた殺気に目を覚ましてみれば、そこには、魔力で尖らせた凶器の爪を振り上げたロゼウスがいた。
 ヴィルヘルムはその場で、彼の顔の左半分を切り裂いた。せっかくの造作に傷がつくのはもったいないけれど、背に腹は変えられない。
 どうせ再生力の強いヴァンピルなら、このくらいは治るだろうし。今は包帯とその上から眼帯に覆われている左目の傷もどうせすぐに治ってしまう。ロゼウスみたいに魔力で磨くこともせずただそのままの爪で彼の顔を切り裂いたヴィルヘルムの利き腕の爪は、まだ折れたままだ。
 包帯の巻かれた手で同じように包帯の巻かれた彼の顔に触れる。
「苦しい? 銀廃粉を加工した特注の首輪。それとも両腕の方?」
 ロゼウスの顔色はあれからずっと悪い。一応の手当てを施した後は、すぐに前よりも強力な手枷首枷を嵌めて拘束したからだ。
 銀廃粉と呼ばれる対吸血鬼の切り札ともなる薬の成分入りの枷は、身につけているだけでそのヴァンピルの魔力を吸い取るのだという。本来なら一日もあれば治るはずのロゼウスの左目が治らないのもそのせいだ。
 あの時は油断したけれど、もうそんなことはない。こうしてより強力な拘束で力を封じ込めて、どこにも行かせない。
「お前は、俺のものだ」
「……」
 柳眉が潜められ、不愉快だと眼差しで示される。
「そうそう、そろそろ『餌』の時間だよね」
「!」
 でも、すぐにそんな態度をとれなくなることも知っている。
召し使いを呼んで、いつものものを持ってこさせた。
「これ、なーんだ?」
「あ……」
 白い喉が上下して生唾を飲み込む様を、上位に立ったものの愉悦で眺める。
 定期的に血を摂取しないと、ヴァンピルは吸血の渇望に狂うのだと言う。同じ魔族の血は受け付けず、家畜の血は飲むが好まない。一番の嗜好品は、人間の血だというそのロゼウスのために、わざわざ用意させたのはそれ。人間の血液。
 吸血鬼は血を飲まないと狂い死ぬ。だけど、血を飲み続けると今度は中毒性が強くて、それでも正気を失うのだと。
「これが、欲しいよね」
 紅い血の入った小瓶を目の前でこれ見よがしに振って見せて、ヴィルヘルムはロゼウスを挑発する。青褪めた顔色のロゼウスが悔しげな顔で頷くのを待って、壜の蓋を開ける。
 人間の血はヴァンピルにとっては麻薬のようなものだ。
「はい、あーん」
 指先につけたそれを、同じように紅い唇の前に差し出す。伸ばされた舌がこの指を舐め、それでは飽き足らずに口内へと導き包み込む。血の味が消えるようなら、また指を血に浸す。指が唾液でふやけてぶよぶよになるまで、ひたすらその繰り返し。
 そうしてこの禁忌の麻薬でもって、ゆっくりと綺麗な人形を調教していく。ヴィルヘルムが血を与えなければ生きていられないくらいに、する。
 こうして、ゆっくりと俺に溺れてしまえばいい。
「ん……」
 爪の内側に入り込んだ血の滴さえ飲み干そうと、生温い舌先が執拗に指に舐めてくる。その必死な様子に込み上げてくるのは、えもいわれぬ背徳の享楽だ。
 こうして血を与えた後は、いつもの行為より素直で従順になるということも、もうわかっている。そうやってロゼウスの理性や矜持を緩やかに殺していく。
「……俺を見ない相手なんて」
 そんなもの欲しくない。だけど、この綺麗な人を手放すこともできない。
「だから、さっさと壊れてしまえばいい」
 腕を突いて首だけ伸ばして、必死で指先に塗った人間の血を舐め取るロゼウスに対して思った。
「それにしても、人間の血の確保って面倒だよな……」
 単調な餌付けを続けながら、しばし別の方向に思いを馳せる。
 セルヴォルファスはワーウルフの国で、しかも他の人間の国とはほとんど国境を接していない。接したところで、おたくの人間ヴァンピルの餌用に何人かくださいと言うわけにもいかない。今は裏で取引される奴隷の血を抜いてこうしているわけだが、やりすぎれば死んでしまうしそうでなくとも毎回同じ相手から血を抜くのはその人間が怯えて面倒だ。
 いっそそれすらも手間ではなく、楽しめるような……こちらにとって利益になるような相手ならいいのに。
 そう考えたとき、ふっと頭に浮かんだのは藍色の髪と朱金の瞳を持つ一人の人間だった。ああ。あれ以来エヴェルシードの動向についてまだ報告が入ってきてないけれど、かの少年はどうしたのだったか。
「ねぇ、いっそ君の餌なんだけどさ」
 上目遣いでちらっとこちらを確認したきり、興味もなさそうに視線を血のついた指へと落としたロゼウスに聞かせる。
「シェリダン王を見つけて来るってのはどうかな。生かさず殺さずして、ずっと血を提供してもらうの。いい考えだろう?」
 あの男が相手ならば、どれほど傷つけ苦しめようともヴィルヘルムの方でもいっこうに気にしない。むしろ胸が空くだろう。拷問にかけ、泣き叫んで服従したところから無理矢理血を奪い、それを彼の愛するロゼウスに飲ませるならば、もっといい。
 夢想に耽ろうとするところに、衝撃が来た。手枷の重りもものともせず、ロゼウスがヴィルヘルムを突き飛ばしたのだ。
「……何、怒ったの? 彼には手を出すなって? 怖い怖い。あははははは!」
 先程まで血を舐めるのに必死だったヴァンピルが、ただ一人の名前に反応して今では正気の目を取り戻している。
「シェリダンに手を出したら許さない」
「あっそ。お前に許されないからって、何かあるわけ? こうして鎖に繋がれて、男に挿れられて善がるしか能がないくせに」
 首輪から伸びる鎖を思い切り強く引いた。拘束された不安定な状態のロゼウスは体勢を崩す。
「ロゼウスも早く壊れちゃえばいいんだよ。そうすればもっと楽になる」
「……それは、誰の教訓だ?」
 ぴたりと、ヴィルヘルムは動きを止める。零れた小瓶から血が零れて寝台の敷布を真っ赤に染めた。
「壊れてしまえば楽になるなんて……ヴィルヘルム、それはどういう経験に基づく発言なんだ? お前は、壊れた何を見てきたんだ?」
 鎖に繋がれて惨めに這い蹲りながらも、ロゼウスは余裕を湛えた瞳で言った。それはまるで、そう。
 捕食者のような。
 ヴィルヘルムは目を見開いた。
「それとも、壊れてしまったのはお前か? ねぇ、ヴィル。お前は、本当の本心からそう言ってるわけじゃないだろう? ただ事態を楽に進めたいだけなんだろう? 相手が思い通りになることが優先で、相手そのものが欲しいわけじゃないんだ。だから、相手を簡単に壊せる。でも、壊さなくても従順な相手ならもっといいんだよね」
「何、を」
「お前は、自分にとって都合のいい、思い通りになるものしか欲しくないんだろう? そうじゃないと困るんだろう? そうでないと、お前は……」
 これは誰だ?
 ヴィルヘルムの眼には目の前のロゼウスが、まるでロゼウスでない人物のように見えた。毒を含んだ唇が紅く囁く。これ以上聞いてはいけない。
「ヴィルヘルム=ローア=セルヴォルファス、お前は本当は――」
 その時、扉の外から激しく叩く音がした。ノックとも言えないノックと同時に、家臣が叫んでいる。
「陛下! 緊急の報せです!」
「なんだ?」
「ローゼンティアが、ドラクル王太子の即位により解放されました――!」
 ロゼウスが驚愕に目を瞠った。

 ◆◆◆◆◆

 ヴィルヘルムは、一通りの報告を聞いてすぐに兵士を下がらせた。
「……会議とか招集しなくていいのか?」
「いいの。必要だったらまた大臣の誰かがやるだろ?」
 それほど重要な会議だからこそ、国王が最高権力者として開催することに意味があるんじゃないか。そう思ったが、ロゼウスは口を出さなかった。
 正直に言って、ローゼンティアのことだ。物凄く気にかかるけれど、ここでセルヴォルファスに介入されたら困る。そのぐらいなら、ヴィルヘルムにはここで自堕落に生きててもらった方がまだマシだ。
 腰に抱きついてくる少年王を見下ろしながら、ロゼウスはこの状況について考える。ドラクルのローゼンティア解放。セルヴォルファスから見ればそういう言い方になるんだろう。けれどその実態は、シェリダンから奪った玉座についたカミラの手を借りた、ドラクルのローゼンティア王位簒奪だ。そこまではヴィルヘルムも知っている。
 ドラクルがついに動き出したということは、今は障害となるべき存在が周囲にいないということだろう。ロゼウスはここだし、そうなるとシェリダンや、ロザリーたちの生死行方も不明か、もしくはドラクルの方で抑えているのか。イスカリオット伯爵ジュダはどこまで協力しているのか、先日はこの城で姿を見せたハデスは、今どうしているのか。
 さらに、皇帝の動向も気になる。ローゼンティアとエヴェルシードの問題は彼女の興味の範疇外なのか、それで予定調和とでも言う気か、デメテルは沈黙を貫いている。ドラクルの行動を、皇帝は意図的に黙認している節がある。彼女の目的はなんだ。
 問題は、ここでこの話が終わらないことだ。カミラがエヴェルシードを、ドラクルがローゼンティアを簒奪して一応の決着はついたように見える。けれど、それだけではこの話は終わらない。
 どこに向かうのかわからない物語だが、一つだけ明らかなのはロゼウスやシェリダンを巻き込んだ企みは、まだ続いているということ。でなければ、ハデスがドラクルに協力した理由が見えない。彼の行動はこのままではドラクルの利益にはなっても、ハデス自身の利益にはならない。そしてハデスはドラクルに理由もなく協力したりはしないだろう。
 つまり、今後の鍵はハデスの行動。
 彼の目的がわかれば、もう少し事態が見えてくるはずだ。ローゼンティアのドラクル、エヴェルシードのシェリダンとカミラ、セルヴォルファスのヴィルヘルム、今まで、行動を起してきた各国の重要人物のそれぞれに、ハデスは非公式の個人的な接触をもってまで関わっている。彼はそうまでして、複数の国を動かしてまで何がしたい。
 帝国宰相ハデス。彼について言えるのは、姉との確執くらいだが……まさかそれだけでこんな大掛かりな行動を起すほど、奴も愚かではないだろう。
 そういえば、ロゼウスはハデスに酷く恨まれているようだ。特段何かした覚えはないのにあの敵意。まさか、エヴェルシードやセルヴォルファスにまで根回しをしてドラクルにローゼンティア王位簒奪を行わせたのは、ローゼンティアに何かがあるということなのか。
「何考えてんの? ロゼウス」
 ロゼウスの思考は、ヴィルヘルムのお気楽な声に中断された。
「ローゼンティアのこと? やっぱりお前が継ぐはずだった国を、誰かに獲られるのは悔しい?」
 拘束具に繋げられた鎖を引きながら、ヴィルヘルムがロゼウスを挑発してくる。
 しかし残念なことに検討外れ。
「まさか。俺はもともと第四王子として育てられた。国を継ぐ意識は全くなかったんだから、悔しいも何も、思うわけないじゃないか。それを言うなら、王太子として育てられたのに直前でその資格をとりあげられたドラクルの方が悔しかったと思うけど? だから簒奪を行ったんだろ?」
 ロゼウスの言葉のどこに反応したものか、ヴィルヘルムが灰色の瞳をスッと細めた。
「ああ、そうだね。お前はいつもそうやって、人の努力を横から嘲笑う」
 拘束されている後手を潰さないように、うつ伏せに押し倒された。ヴィルヘルムが体重をかけてのしかかってくる。
「ねぇ。教えてあげる。俺が知ってるドラクルのこと……あの人は見ていて可哀想なくらい、お前のことを嫌っていた」
 その言葉にチクリと、少しだけ胸が痛む。わかっていたこととはいえ、はっきりと言われると辛い。それでも、そう思う自分自身の心の動きが誤魔化しであることをシェリダンによって自覚させられた今では、昔みたいに歪んだ感覚ではない。
 首を動かして目を合わせると、形容しがたい色彩を湛えたヴィルヘルムの瞳がロゼウスを見下ろしている。
「ドラクルはね、随分早い段階から、自分が偽物の王太子だってことを知ってた。そしてそれは、ロゼウスが生まれてから確定された」
 ロゼウスはドラクルの、荊のはかじるし。
「酷いよね。可哀想だよね。正妃の息子であるお前の才能に、ドラクル王子は何をやっても構わない。血の滲むような努力でそれを表にはしなかったけれど、内心では劣等感に打ちひしがれまくりだったよ。いつか奪われるための王太子の座を温めて。いつ捨てられるかわかったもんじゃない。ドラクルの人生には最初から絶望しかなかった。ロゼウス、お前がいる限り」
 ロゼウスがいる限り、ドラクルに存在価値がなくなってしまう。ロゼウス自身がそう意図したわけでも、望んだわけでもなくとも。
「……可哀想なドラクル。貰えるはずのものを貰えないで、奪われて」
 だけれど、「可哀想」という言葉を繰り返すヴィルの目は、ロゼウスでもドラクルでもない、誰か別の人間のことを思っているような色があった。
「欲しい物が手に入らないんだ。それも、当然持つべきだったはずのものを奪われる。だったら、奪い返すしかないじゃないか。ドラクルがローゼンティアを略奪したのは、当然の行為だと思うけど?」
「当然の、行為?」
 死体の山。血の海。忠義者は全て殺され、老人から赤子までみんなみんな惨殺された。そして手っ取り早い戦力として、死人返り……ノスフェラトゥにされた。意志のない人形となり、死んでも戦わされる民たち。
「ふざけるな!」
「!」
「ドラクルの起こした行動で、何人が死んだと思っている!? 王位が欲しいなら父上に直接言えば良かったんだ! 何の罪もない民を巻き込んで、何が王だ!」
「……っ、それは、持てるものの考えだろう!」
 ヴィルヘルムの腕が伸び、ロゼウスの頭を寝台に押し付ける。腕が押さえられたままなので、無理矢理上半身を引き伸ばされたようになる。地味に苦しい。
「民を巻き込むな? お前こそ甘いことを! そうまでしなきゃ保証されない安寧に、一番苦しんでいるのは誰だと思う!?」
 誰かが幸せになるためには、誰かが不幸になる必要があるのだとヴィルヘルムは主張する。
「だいたい、民ならば無条件に守られるべきだと言うのが甘えだよ」
「何……?」
「税金を払えばなんでもやってもらえると思ったら大間違いなんだよ。それなら俺たち王がそれを受け取らなければ、逆に困るのは向こうだろ?」
「実際にこの国の人々の血税で贅沢してる奴の言う事じゃないな、ヴィルヘルム王」
「そうだな。俺はな。だけど、俺だって好きでこの国のこの王家に生まれたわけじゃないんだぜ? なのに、王様には辞める権利もないのか? そんなの不公平じゃないか」
 ヴィルヘルムにとって、玉座は重荷なのだろうか。
「だからその分、国王にはより多くの権力が与えられているんだろう。幸せになりたければそれを実現するだけの力がある。それを民から与えられているなら、その信頼には応えるのが筋じゃないか?」
 押さえつけてくる腕に抵抗しながら、言葉を吐き出す。
「筋? お前がそれを言うなんて笑わせる。シェリダン王巻き込んでエヴェルシードを破滅させようとしてたのはどこの誰? それともお前があの男の子どもを産めるのか? でなければシェリダンがお前を選んだ以上、エヴェルシードは近いうちに破滅するな。ああ、お前は確かに王の鑑だよロゼウス。ローゼンティアさえ無事ならそれで良くて、他の国の国民がどうなろうと知ったことじゃない。偽善者面するなよ。お前の言ってることだって、単なる自己満足には変わりがないんだ」
 正義などこの世に存在しない。
「……っ!」
 激昂するロゼウスには構わず、ヴィルヘルムは言葉を続けた。
「最初から何も持っていない人間は、誰かから奪わなければ幸せになんかなれないんだ。それで、もともと持っていた人間がどんな可哀想なことになろうが知ったこっちゃない」
 まるで何かを諦めたようなその声音に、表情に、一瞬だけ抵抗をやめる。それがロゼウスの敗因だった。
「だから――」
 油断した隙に肩口を獣の爪で切り裂かれる。失血のショックで、意識が遠のく。まずい、このままの状態で何かされたら――。
「俺はもう、奪うことしか知らない」
 それは、文字通りの死刑宣告だった。