刀の研究史(歴史と物語)です。あくまでとうらぶ考察のためのまとめ方なので真剣に調べたい方はご自分で直接研究書を読んでいただいた方がいいと思います。
丙子椒林剣
へいししょうりんけん 概要 「丙子椒林劔(伝聖徳太子御劔)」 聖徳太子の剣と伝えられる上古(飛鳥時代)の剣、大阪の四天王寺伝来。 佩き裏の鎺(はばき)もと近くに、篆書で「丙子椒林」、と金象嵌が入っている。 この字は『江談抄』などによると古く...
大慶直胤
たいけいなおたね 概要 水心子正秀の高弟で江戸三作の一人、大慶直胤 江戸時代の新々刀の名工。 新々刀の祖と言われる水心子正秀の高弟で、師匠である水心子より上手とも言われる。 銘は「庄司直胤」「大慶直胤」「大慶荘司直胤」、 受領後は「荘司筑前...
富田江
とみたごう 概要 「刀 無銘義弘(名物富田江)」「太刀 無銘(名物富田郷)」 『享保名物帳』所載、南北朝時代の越中国の刀工・郷義弘の作。 郷義弘の刀は「郷」の字と「江」の字、どちらも使われることがある。 『享保名物帳』によると、もと富田左近...
火車切
かしゃぎり 概要 「脇指 銘 相模国住人広光/康安二年十月日〈号 火車切〉」 南北朝時代の刀工・相州広光作の脇差。 号の由来は不明。 上杉家伝来で、上杉景勝御手選三十五腰の一つ。 1937年(昭和12)12月24日、重要美術品認定。 戦後は...
毛利藤四郎
もうりとうしろう 概要 「短刀 銘 吉光 名物 毛利藤四郎」「短刀(名物 毛利藤四郎)」 『享保名物帳』所載、鎌倉時代の刀工・粟田口吉光作の短刀。 『享保名物帳』によれば、もと毛利輝元所持であり、号の由来ともなっている。 版ごとに内容に差が...
陸奥守吉行
むつのかみよしゆき 概要 刀工・陸奥守吉行 『日本刀大百科事典』によると、 奥州宇多郡中村(福島県相馬市)の森下播磨守吉成の次男。 通称は平助、父兄とともに、大坂に出で、住吉(住吉区)に居住、大和守吉道に師事。 業成って陸奥大掾、ついで陸奥...
源清麿
みなもときよまろ 概要 刀工・源清麿 幕末の名刀工。山浦真雄の弟。通称は内蔵助、のち環。 銘文から、刀工名ははじめ正行または秀寿。号は一貫斎。 弘化3年8月の改名、「清麿」と切り始めたのは恩師・窪田清音のために打った一振りからだろうと言われ...
乱藤四郎
みだれとうしろう 概要 名物 乱藤四郎 『享保名物帳』所載、鎌倉時代の刀工・粟田口吉光作の短刀。 直刃の多い粟田口吉光の作の中では珍しい乱刃であることから乱藤四郎と呼ばれるようになったという。 『享保名物帳』によると、初めは「細川の乱藤四郎...
三日月宗近
みかづきむねちか 概要 「太刀 銘三条(名物三日月宗近) 附 糸巻太刀拵鞘」 『享保名物帳』所載、平安時代の刀工・三条宗近作の太刀。 『長享銘盡』の記述から、室町時代にはすでに「三日月宗近」の号で呼ばれていた。 確実に判明している所有者は『...
孫六兼元
まごろくかねもと 概要 刀工・孫六兼元 濃州末関の代表工。 “関の孫六”の名で大衆にも知られ、和泉守兼定と末関の双璧をなす。 しかし、その身許については異説が多いという。 『日本刀の歴史 古刀編』によると、一説には関の和泉守兼定と兄弟の契り...