
モグトワールの遺跡 005
第1章 水の大陸3.火神覚醒(1)016 人と宝人と動物が全て等しく、全て仲良く暮らしていた時代。人の住む町には宝人と人が半々住み、互いに種族の差など気にせず暮らしていた。 人はエレメントをありがたがり、宝人を敬い、魔神に感謝の祈りを捧げる聖なる場所を作った。その場所は魔神がその大陸に初めて宝人を遣わし、人に恩恵を与えるようにした場所でもあった。その場所は魔神と唯一繋がれる場所と人に信じられ、その場所には神殿が建ち、魔神の信仰の礎となった。 やがてその場所に国が生まれ、その国は神殿と共に魔神の祝福を受けた約束された国となった。 人々はその国を魔人との盟約の国として永久の平和を望んだ。 地上に遣わされた多くの宝人もそれを願い、魔神はそれを叶えたという。 一つの大陸にたった一つの盟約の国。その国は神殿と共に人だけではなく宝人の為、その世界のために常に平和を祈り、平等で、幸せな国づくりを目指すと約束した。 魔神はその想いをサポートする為に、その国を導く王に祝福を授けた。 すなわち、この世界で唯一人と宝人との架け橋となれるよう、双方の力を持つ『半人』という存在を。 各エレメントを持つ魔神はそれ...