天上の巫女セルセラ

天上の巫女セルセラ

天上の巫女セルセラ 054

第3章 恋と復讐と王子様054.王子に捧ぐ竜退治「エルフィス王って強いんだね」 魔獣討伐と人々の救出に一区切りがついて、ようやくこれまでの実働隊は休める余裕ができた。 人々の支援を始め、残った作業は領主であるアムレートが采配を振っている。セ...
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天上の巫女セルセラ 053

第3章 恋と復讐と王子様053.隠されしもの「レイル! ファラーシャ! 大丈夫か!?」 セルセラは瓦礫に埋もれる鉱山入り口の奥へと呼び掛ける。 転移の術は周囲に障害物が多い閉所で使うには向かず、入り口を塞ぐ瓦礫を吹き飛ばすのは、崩落による二...
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天上の巫女セルセラ 052

第3章 恋と復讐と王子様052.アムレート 中央大陸から青の大陸へと渡る貨客船は、表面上は何事もなく青の大陸東端の国家の一つ、ダールマーク王国の港へ入った。 魔獣に穴を空けられた部分は監獄が提供してくれた資材とセルセラの魔導で軽く応急処置だ...
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天上の巫女セルセラ 051

第3章 恋と復讐と王子様051.巌窟王たちの居場所 魔獣たちの襲撃を協力して乗り越えたことで、一行はこの砦こと、ペレカヌス島のディフ海上刑務所側の信頼を勝ち取った。「細かいことはさておき、まずは戦闘で怪我したやつらの治療な。船長、普通の乗客...
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天上の巫女セルセラ 050

第3章 恋と復讐と王子様050.海の異変 青の大陸へ向かう船の運航は穏やかだった。紺碧の海上を滑るように進んでいく。 旅客と貨物の両方を引き受ける貨客船の一種で、大陸間の移動と輸送を手掛ける大手会社の船だ。 魔獣が世界各地で跋扈するこの時代...
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天上の巫女セルセラ 049

第3章 恋と復讐と王子様049.脆き者よ、汝の名は いつかのざわめきが、耳の奥で再生される。 これは夢だ。すぐにわかった。 それでも、もう会えない人々の面影は酷く懐かしい。「しかしよ、ルカニドの奴はもう少しどうにかなんないもんかねぇ」 日が...
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天上の巫女セルセラ 048

第2章 永遠を探す忠誠の騎士048.騎士は跪く「俺のしたことは結局、誰も守れず、救えず……二人の少女を無用に苦しめ殺すことになっただけだった」 エスタ。ゲルトルート。 彼が救えなかった聖女と、彼が殺した魔王。 知られざる罪がここにある。 だ...
天上の巫女セルセラ

天上の巫女セルセラ 047

第2章 永遠を探す忠誠の騎士047.いつか呪いが解けるまで 合同葬儀のためにどこかいつもより厳粛な雰囲気が漂い人気のない街中、セルセラたち一行は外に机と椅子を置いて食べるタイプの食事処で一休みしていた。 葬儀が完全に終わって人通りが戻り始め...
天上の巫女セルセラ

天上の巫女セルセラ 046

第2章 永遠を探す忠誠の騎士046.誰が為の永遠 ロベルトがまだ隠し持っていた剃刀で、自らの腕を傷つける。「え!? 何やってるんだお前!!」 突然の自傷行為に驚き、彼を捕まえていたファラーシャはその腕を放してしまった。 特殊民族は腕力が強い...
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天上の巫女セルセラ 045

第2章 永遠を探す忠誠の騎士045.愛し子に安息を 嘆息するタルテに半泣きのファラーシャ、そして剣を手放したレイル。 怪物はファラーシャに触手を落とされたままなので攻撃をして来ないが、どうも切断面に肉芽が盛り上がっているところを見るとすぐに...