揺蕩う闇、彷徨う星

Fatus――揺蕩う闇、彷徨う星―― 01

揺蕩う闇、彷徨う星1.潮騒の客人(まれびと) ――波音が響いている。 彼は一人だった。 暗い海の中を漂っている。 どうして自分はこんな場所にいるのだろう。記憶が大分前から混乱していた。『――忌まわしい』『――の子! お前は――を呼び込んだ!...